リニア騒動の真相99「悲しき鉄道員」の思い?

さて今年はどうなるのか?

 先日NHKのFMラジオで、70年代に活躍したオランダ出身のロックバンド、ショッキング・ブルーの日本でのヒット曲「悲しき鉄道員」が流れた。50年も前の曲だから、ほとんどの人は知らないから、1956年のイタリア映画「鉄道員」の物悲しいサウンドトラックを思い出すかもしれない。それとも、高倉健主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」の雪深い駅のシーンが頭に浮かぶかもしれない。

 「悲しき鉄道員」と聞いただけで、そのイメージは大きく膨らむだろう。まずは、懐かしき70年代のサウンドを耳にしてください。

 悲しき鉄道員/ショッキング・ブルー Never Marry A Railroad Man/Shocking Blue  (Japanese Single Edit) – YouTube

 番組でDJが「悲しき鉄道員」の邦題に触れて、原題は「鉄道員と結婚してはいけない」だという。びっくりしてしまった。原題を調べると、やはり「Never Marry A Railroad Man」だった。イタリア映画や「ぽっぽや」のイメージを売る「悲しき鉄道員」は、日本に売り込むためのものかもしれない。最初から、邦題が「鉄道員と結婚するな」では、日本でヒットしなかったかもしれない。

 英語曲の歌詞の意味内容を正確に理解して、曲に惹かれることはない。リズムや曲調、乗りである。日本語の歌詞ならば、曲調だけでなく、歌詞の意味も大きな要素である。題名は歌詞に連動するから、本当に重要である。

 英語曲の場合、耳で聞いただけで歌詞は全くわからない。曲を聞いてみて、ああいいなとレコードを買うことが多かった。だから、ジャケットの日本語訳の歌詞を見て、がっかりする場合もあった。歌詞の意味は個人的な感想だったり、日本人の心情では理解できない内容だったりするからだ。英語曲は、曲調と邦題によるイメージが大きな意味を持つ。歌詞の本当の意味はわからないから、仕方ないのだ。

 「悲しき鉄道員」つくるイメージと曲調が合っていた。いま聞いてもなかなかよい曲である。英語耳を持つ最近の若い人たちは曲調だけでなく、英語歌詞を正確に理解して、ファンになったりするのだろうか?

 なぜ、こんな話から始まったかと言えば、今回の国のリニア有識者会議の中間報告の静岡県での受け止め方に似ているからである。12月19日に開かれる第13回有識者会議の前から、静岡新聞が企画特集を何度も組み、有識者会議の結論や国交省の姿勢に徹底的にイチャモンをつけていた。20日付新聞各紙は、静岡新聞だけでなく、それまでの静岡新聞の論調に乗ったような、「全量戻し」の批判が目立った。さらに、12月22日の知事会見で、川勝平太知事は「全量戻し」は約束違反なので、中間報告の結論を「受け入れられない」と否定した。23日付静岡新聞は『「着工判断委ねられた」 国交省専門家会議 中間報告受け知事』という大見出しになっていた。これには首をかしげるしかない。知事と静岡新聞がつくったイメージをほとんどすべての静岡県民が受け入れざるを得ない。

 12月30日付静岡新聞1面に『国交省中間報告 会議内の議論複数反映せず 解釈の違いで混乱の恐れ』と何を言いたいのかわからない記事が大きく掲載された。見出しによるイメージの押し売りである。

 ことし1月1日付静岡新聞1面には『知事「着工受け入れ厳しい」 湧水全量戻しに課題』とこれまでの経過をまとめたような記事が掲載された。知事インタビューも暮れの知事会見をなぞっているだけで、新しい視点も意見もなかった。しかし、これでリニア計画に対する厳しい否定的なイメージだけは植えつけられた。

 1月5日公開された東洋経済オンラインの記事を読めば、「悲しき鉄道員」と同じ思いになるだろう。静岡リニア「トンネル湧水全量戻し」本当の問題点 | 新幹線 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

 静岡新聞が正しいのか、東洋経済オンラインのわたしの記事が正しいのか?事実を取捨選択することで、真実がどこにあるのかわからないのでは、読者は不幸である。静岡県知事の”暴走”が他に及ぼす影響を考えてみるべきである。静岡県知事は県民の幸福を考えているのかを疑ってしまう。盲目的に川勝知事の主張を信じている県民も多く、ちゃんとした「聞く耳」はないのかもしれない。

 さて、しばらく、「リニア騒動の真相」とは何だったのか、整理して、考えてみたい。このままで本当にいいのか?何か手立てはないのかを含めて冷静に考えてみる時なのかもしれない。

タイトル写真は、2021年を象徴する漢字の1字を「厳」とした川勝知事。「厳」しいのは、自分へではなく、国交省やJR東海に対するように思えた。

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